「秋茄子は嫁に食わすな」と言われるほど、うまみが多く美味しい秋の茄子。これを境に秋は美味しいもので溢れてきますね。秋は、厳しい冬を乗り越え春を迎えるための準備期間の始まり。植物は栄養を蓄えますので、その一番良い状態(あぶらののった状態)。その一番おいしいところを私たちが食べているというわけです。芽を吹くために蓄える栄養ですから、妊活にピッタリの食材が勢ぞろい。その中で今回は「秋鮭」についてご紹介します。
鮭は不調を改善する食薬として昔から重宝されています。体内の気が弱り心身が落ち込みがちになるとカラダを温める機能が低下します。鮭が分類される「温裏類」という食薬分類に属する食材は、胃を温めて胃腸の働きを促進させ、カラダの芯が冷えることを予防します。
乾姜はもちろん、ニラやピーマン、鮭に鰺、シナモンやグローブ、黒砂糖がこれに属します(アキュッキーに使用するスパイスはココに分類されています)
また鮭には、疲れやめまい、浮腫みに対する作用のほか、健脾温胃和中といって腹部の冷えや食欲不振を改善する働きがあります。不妊治療中は、カラダの深部の冷えは天敵。旬の栄養豊富なこの時期にしっかりケアするようにしましょう。
他にも、鮭には注目のスーパーフードを名を轟かせた所以となる「アスタキサンチン」(抗酸化作用があります)や鉄分、ミトコンドリア活性を促すビタミンB群、カルシウムの吸収を促進させるビタミンD、皮目にはコラーゲンがたっぷり。肉体疲労だけでなく、精神的な疲労を取り除くほか、美容効果まで期待できます。そしてこれらは全て妊活時の卵巣機能や子宮ケアに欠かせない栄養素。卵巣年齢を若返らせ、ふかふか子宮のベッドを作る、まさに「妊活マルチ食材」といえそうですね。
▲サーモンピンクとは、サーモンの切り身の色から生まれたとの説があります
鮭とサーモンの気になる違い。
鮭は主に「白鮭」をさし、生では食べません。サーモン(トラウトサーモンはニジマス??)はお寿司やカルパッチョなど生で食べます。元々は同じ魚のようで、日本での区別は不透明のようです。
ただ、サーモンは養殖されるものがおおく、特に脂ののったものにはエサに何か工夫をされていることが多いそうです。過度に人工的なエサを摂取した魚の組織は、ヒトのカラダに害を及ぼす物もあり、その蓄積量は食物連鎖の順に多くなりますので、ヒトの脂肪組織や生殖組織に溜ることが考えられます。妊活中は、極力カラダへの不要な負担は少なくしたいので、養殖されたお魚を購入される際には、食品表示をよく確認されると良いかもしれません。QRコードで産地を追跡できる表示がついているものがあれば、ぜひ活用してみてくださいね。